地震学に興味を持ったら

解析結果について考え、データに触れてみる

地震学に興味を持った時に、まず何をすれば良いのか?
高校生や大学1年生であれば、地震学の入門書を読むことがお勧めです。まずは、地震学、入門編とかを検索してみてください。様々な入門書があります。自分に合った入門書を見つけることができるでしょう。

大学3年生の学生には、地震学を学ぶための基礎的な内容が充実している、前田さんが公開している公開版講義ノートがお勧めです(このページからダウンロードできます)。井出さんが書いた「絵でわかる地震の科学」も、地震現象を平易に書いてあり、お勧めです。前田さんの講義ノートであまり扱っていない地震現象を詳しく説明しているので、両方を読むとより理解が深まると思います。

ここでは、地震への興味を深めるための具体的な行動を、見る触る少し解析するの三段階で紹介します。

どのような地震なのか?

Step 01

地震が起こったら、まず解析結果をチェックしてみよう

USGS Earthquake Catalog / Event Page

世界の地震情報を手軽に確認できる入口です。震央分布図からイベントを選んで、イベントページに行けば、震源位置、規模、発震機構、地震モデルの情報をまとめて見ることができます。

地震情報を確認

防災科学技術研究所 Hi-net

日本の地震をチェックしたい時にお勧めです。日本の高密度観測網による自動解析結果による震源やメカニズム解を調べたいときに役立ちます。地震をより観測データに近いところから見ることができます。

Hi-netのイベントページを見る

気象庁

被災地の気象/地震等の情報の欄に、最近日本で発生した主要な地震の情報がまとめられているページへのリンクがあります。気象庁が発表している様々な地震情報をチェックすることができます。

地震情報を見る

どこを見ると面白い?

まずは、深さ場所メカニズム解に注目してみてください。 プレート境界で発生したプレート間地震なのか、プレート内で発生した地震なのか、はたまた、沈み込むプレート(スラブ)で発生したスラブ内地震なのかが分かります。 また震源メカニズム解を見て、どのような力が作用して地震が発生したのかを想像してみるのも良いでしょう。

Step 02

データを見てみよう

地震学の分野では、多くのデータが公開されています。いきなり解析するのは難しいですが、データの見方や解析結果を理解できると、新しい世界が開けてくると感じています。興味が出てきたら、USGS や SAGE からデータをダウンロードしてみるのも良いでしょう。

USGSの地震情報を深掘り

地震ページには、震源メカニズム解の他に、有限断層モデル(Finite Fault Model)が公開されていることがあります。有限断層モデルと震度分布がどのようにつながっているのかを見ると興味深いでしょう。また、USGSが推定されている有限断層モデルが実際のデータをどの程度説明できているのかは、"Downloads"のところから、ダウンロードできる画像でチェックできます。本当にデータが説明できているのかは、自分の目でチェックしましょう。説明できていない場合は、なぜ説明できていないのかを考えるのも面白いと思います。

データを見る

SAGE の地震波形データ

SAGEでは、地震活動をモニターするページや、地震情報のページには、地震波形データをチェックできたり、Back-Projection(BP)法を用いた波源の時空間変化等をチェックすることができます。USGSの有限断層モデルと、BPの結果がどのようにつながっているのかを考えてみると面白いと思います。

地震活動をモニターする

→ 地震情報・波形・解析結果を確認する。

Step 03

データを解析してみよう

もっと興味が深まったら、自分で地震活動を可視化してみるのもよい方法です。 ここで大事なのは、高度な解析をいきなりすることではなく、自分の手で図を作り、現象を観察してみることです。

TSEIS(Webベースの地震活動解析ツール)

ブラウザ上で地震活動の時間変化や空間分布を確認できるツールは、最初の入口として便利です。まずは触って、地震活動の見え方に慣れるのがよいと思います。大学のネットワークからアクセスすれば、限定公開されている地震データにもアクセスできます。

ツールを試す

GMT・Pythonで図を描いてみる

少し慣れてきたら、GMTやPythonなどを使って波形データや震源データを自分で作図してみるのも良いでしょう。生成AIに適切に明瞭な指示をすれば、作図は楽になりましたので、利用しない手はありません。

Point

結果を見ることは第一歩、その先に進むと景色が変わります。

いきなり論文を読むよりも、まずは公開データから地震を観察してみる。自分の好奇心に従い、自ら手を動かしてみましょう。このページが参考になれば嬉しいです。