2007年9月12日スマトラ島沖で発生した巨大地震(暫定)

スマトラ島沖でM8クラスの巨大なプレート間地震が発生しました。今回の地震の震源領域と、周辺で最近発生したプレート間地震の震源領域の関係は、下の図を参考にしてください。ここでは、 FDSNとGSNの地震波形記録をIRIS-DMCからダウンロードして、地震時の断層面上の滑り分布を求めました。まだ、暫定解であり、ABIC最小解となっていません。そのため、破壊領域の大きさや最大滑り量等は若干変化する可能性があります。あらかじめご了承下さい。
 地震波形と解析結果より、地震開始から約十秒後に第一段階の主破壊が開始し、約25秒間継続します。その後、第二段階の主破壊が開始して、地震発生後約115秒後に破壊は停止します。破壊は主に北方向に伝搬しています。一般に、このような複雑な破壊過程を持つ地震の場合、震源時間関数に自由度を持たせない限り、断層運動の規模を示すモーメントマグニチュードを決定するのは困難であり、本解析のような自由度の高いモデルが必要となります。
 今回の地震の震源域の北側には、近年においてプレート間の大地震が発生していない領域が広がっています。結論を導くには、まだ証拠が足りませんが、今後この領域を破壊する大地震が発生する可能性は高く、GPSや地震活動等の観測により、どのような状態にあるか調べることは重要なテーマとなるでしょう。(文責:八木勇治

主な解析結果

地震モーメント Mo = 2.5 x 10**21 Nm (Mw 8.2);
破壊継続時間 T = 115 sec ;
(strike, dip, rake) = (327, 18, 112)
震源: (Lat. = -4.517 Lon. = 101.382, depth= 25 km).
[ここで,震央はUSGSの速報値を使用しました.]

滑り量分布.星印は震央

震源メカニズム解,震源時間関数,滑り量分布

観測波形(黒線)と理論波形(赤線)の比較

解析に使用した観測点分布